しかし、この記事を読む限り、恐ろしい妖怪のようだ。
ディプロ2007-11 - Voracite
イグナシオ・ラモネ(Ignacio Ramonet)
ル・モンド・ディプロマティーク編集総長訳・岡林祐子
『経済の優位が引き起こしてきた惨禍を批判する言説(一時期はオルターグローバリズムと呼ばれた)が錯綜をき わめ、急に聞こえてこなくなったと思いきや、新たな資本主義がいっそう荒々しく、猛攻をかけるようになっている。プライベート・エクィティと呼ばれる新種 のハゲタカ資本、莫大な資金を引っさげた貪欲な投資ファンドだ。』
『これらのファンドが銀行、保険会社、年金基金、裕福な個人投資家などから調達した資金の額は、2002年か ら2006年の4年間で、940億ユーロから3580億ユーロへと跳ね上がった。投資ファンドの爆撃力はすさまじく、1兆1000億ユーロを超えている。 行く手を阻むものはない。』
『ハゲタカファンドという現象は15年ほど前からあるが、資金を安く大量に調達できるようになり、金融商品の 高度化が進んだおかげで、ここ数年で恐るべき規模に拡大した。その原理は単純だ。一握りの富裕な投資家が企業買収を決定する。買収後はプライベートに経営 を行ない、株式市場からも市場ルールの制約からも距離を置く。口うるさい株主たちへの報告義務は負わない。弱肉強食の掟だけに従い、資本主義の倫理という原則さえも回避するということだ。』
資本主義の貪欲さは、止まるところを知らない。あぁ、恐ろしや、恐ろしや!
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