水曜日, 2月 14, 2007

秋吉敏子のコンサートに行ってきた

紅葉ガ丘にある県立音楽堂で、秋吉敏子の演奏を堪能してきた。3列目の席だったのでスピーカーを使わない演奏でも迫力満点だった。
トークは戦後の別府時代の話から、渡り歩いた楽団、東京に出て自分のグループを持つまでの話、かつてレコードから採譜させてもらったという「ちぐさ」の閉店のことなど、アメリカへ行くまでの話が多かった。オーケストラについては18人で移動するのが大変で、ヨーロッパ遠征では食事にありつけないことが多かったなどのエピソードを話していた。
曲目は自作曲とポピュラーなスタンダードが半々といった構成だったが、プログラムがなかったので全部は覚えていない。ロング・イエロー・ロードから始まって、自作曲を弾いたあと、パウウェル、ミンガス、エリントンなどのものと、日本で人気があると聞いたとのことで、サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カムとかマイ・ファニー・ヴァレンタイン(これは周りからヴァレンタインデイだからとリクエストされたそうだ。)などを精力的に弾いた。最近は演奏会の最後は必ず「ヒロシマ」の最終楽章のHOPEを演奏して終わるのだということだったが、横浜市に委嘱されて作ったという組曲の中の一つをその後に弾いて終わった。彼女の反戦の意識の高さは相当なものだ。今夜の演奏を聴いていると77歳とはとても信じられない。左手小指の手術だってしているし、NHKのドキュメンタリーで見たときには不安でいっぱいで、こんなに回復するとはとても信じられなかったのに・・・。
アメリカに渡ってから、バークレイを出た後、自分のジャズ語を見つけなければと思い至ったそうだ。その最初の成果がロング・イエロー・ロードだということだった。私も高校生だった頃にレコードでこれを聴いたときのワクワク感を今でも覚えている。
生演奏はやはりすばらしい。スピーカーからの音はどうしても死んだ音になってしまう。弦楽器はまだ我慢できるが、管楽器はスピーカーを通したら全くその良さが無くなってしまうといつも思う。
観客は、高年齢の人が圧倒的に多かった。若い人は親子連れできているか、よっぽどのマニアといったところで、それも女性が目についた。男性は中年以降の人しかいなかったと思う。本物を見分ける力は、日本では女性の方が遙かに優れているのではないかと思ったぐらいだ。
家に帰ったら、ma_juがバレンタインデーのためのクッキー作りをやっていた。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

昨日だったか。
楽しめたようで、良かったね!
ちょっと聴いてみたくなった。
今度、CD貸してください。

一昨日、「とくダネ」に森光子が出ていて、
86歳だといっていた!
おばあちゃんと同い年だね…。
女性が元気って、いいことだね。

ichi さんのコメント...

「秋吉敏子の世界」というBOX版があるので、まずそれを聴いてみたら・・・?
いつでもお貸しします。

SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。