日曜日, 9月 23, 2007

農家切り捨て論のウソ

まず、東京新聞の加藤寛氏のコラムから・・・、
『・・・ところが自民党の敵となるベき小沢民主党には改革の意欲がない。年金改革には実に鋭いメスを入れた民主党も、行政改革は隙だらけだ。一番気になるのが、農家の戸別所得補償政策だろう。いろいろ理由はあるのだろうが、今の日本は日本の基幹となる農産物を守るのではなく、国際競争力を育てる農業政策が必要である。小沢民主党の所得補償政策は明らかにおかしい。一人区を行脚して参議院選挙に勝つためにこんな政策を打ち出したとは思いたくないが、どうも小沢民主党には古い農業政策が根強く、JAからの脱皮ができていないようである。農地の集約化・株式化が必要である。・・・』
加藤氏はいくつかの改革案を上げているが、これはその中の一つである。

次に本題、
  • 神門 善久(ごうど・よしひさ)氏 農業経済学者、明治学院大学経済学部教授へのインタビューから・・・、
農家切り捨て論のウソ (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン)
『マスコミは「零細農家イコール弱者」のような形で描きたがりますが、現実には彼らほど恵まれた人たちはいない。農地の固定資産税が軽減されているうえに、相続税もほとんどかかりません。たとえ“耕作放棄”をしていてもですよ。
 そのうえ、農地を売却すれば大金を手にできる。「田んぼ1枚売って何千万円も儲けた」なんていう話はザラにある。しかも、そうした農地の多くは敗戦後の米国主導の“農地解放”を通じて国からもらったようなものです。濡れ手で粟なんですよ。』
『農家が望んでいるのは、小沢さんの所得補償政策のようなチッポケなお金ではありません。彼らが本当に求めているのは公共事業なんです。公共事業で道路などを作ってもらえれば、自分たちの田んぼや畑が高く売れるでしょう。』
『基盤整備は本来、農業を良くするための公共事業です。ところが現実には、この例に限らず、事業の趣旨を履き違えている農家が多いのです。そもそも、公費で 私有地を整備してもらった揚げ句、それを売って個人が儲けるというのは普通許されないでしょう。ところが、農業の世界ではそれが堂々とまかり通っているの です。これはほんの一例ですが、農家が公共事業を求める理由が分かるでしょう。』
『既に、政府の外国人研修制度を通じて中国などから多くの外国人が地方の農村部に入り込み、実質的な農業労働力の一翼を担っています。先進的な農家は、そう した外国人を“研修生”としてではなく、正規の労働力として認めてもらいたいと考えているのです。そうしなければ、いずれ日本の農業は立ち行かなくなると いった危機感がある。今の日本人は辛くて厳しい“本当の農業”の担い手にはなれないと、見切りをつけているからです。』
『日本の農業が抱える本質的な問題から目をそらし、このまま小手先の農家保護策にばかり終始していれば、いずれ日本の農業は本当に潰れてしまいます。外圧で潰れるのではありませんよ。農水省とJAと族議員、そして何よりも農家自身が自らの手で潰してしまうのです。今、日本の農業は確実に“自壊”の道をたどっていると思います。』
マスコミ政府も、事の本質を見ていないと言うことだ。
先進的な農家は、輸入農作物に勝つ自信があるから、それを作り出すための労働力の確保に懸命なのだ。そこのところが、全然見えていないというのはどういう事なのか?
利潤ばかりを追うマスコミと、私利私欲ばかり考える政治家しかいない結果だと言わざるを得ないだろう。
マスコミと政治家がしっかり舵取りをすれば、日本農業は立派に立ち直れる実力はあるのだ。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

農業については以前から問題点が指摘され続けていたように思われます、農協・後継者・大規模機械化開拓・休耕地・嫁不足・米価・補助金etc・・
ここ象潟の現状は専業農家の跡取りがいないため、年老いた親は庭で自家用の野菜をつくる程度で、本来の田畑は委託農業という形で田畑を維持して田畑が荒れるのを防ぐと同時に現金収入を得ているそうです。
息子は農業を嫌い町に出てサラリーマンになり、娘はサラリーマンの嫁となり盆暮れに親元に帰ってくる方が多いです。

SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。