月曜日, 10月 15, 2007

レッドハットとノベル、特許権侵害で提訴される

以前のSCOの場合は、明らかに取れれば儲けものといった側面が見て取れたが、今回の場合はどうなのだろう。

レッドハットとノベル、特許権侵害で提訴される--Linuxベンダーで初めて
『IP InnovationとTechnology Licensing Corporationの2社が米国時間10月9日、Linux販売大手のRed HatとNovellを提訴した。テキサス州東部地区の連邦地方裁判所に提出された訴状(PDFファイル)によると、Red HatとNovellが販売するソフトウェア製品が、米国特許5072412号「ディスプレイシステムオブジェクトを共有するための複数の作業領域を備えたユーザーインターフェース」と、他の2件の同様の名称の特許を侵害しているという。IP Innovationらは、損害賠償と今後一切の侵害を禁じる終局差し止め命令を求めている。』

前回は、UNIXコードの一部を盗用しているというものだったが、今回はちょっと趣が違うようだ。
『長年オープンソース関連の法律問題を手掛けてきたDLA Piper法律事務所の知的財産権担当弁護士であるMark Radcliffe氏は、自身のブログで「私を含め、オープンソース業界に携わる多くの弁護士は、かなり前からオープンソース企業に対する特許侵害訴訟について懸念してきたが、恐らく今回の訴訟は、パテントトロールがオープンソースライセンサーに対して起こした初めての訴訟と思われる」と述べている。米証券取引委員会(SEC)の企業ファイルによると、IP InnovationはAcacia Technologiesの子会社となっている。』

パテントトロール・・・米国企業に特有のやり方だ。
『企業にとって、特許ライセンスの購入は特許侵害訴訟を回避する最も素早い方法である場合が多い。しかし、企業がそのような方法を取る理由はそれだけではない。長期に及ぶ特許権侵害訴訟を戦うには、莫大な費用がかかる上に、多くの従業員の労働時間が訴訟のためだけに費やされることになる。それなら、ライセンスを購入した方が企業にとっては安上がりなのだ。』
『・・・また一般的に、特許制度はオープンソースソフトウェア一般とやや相容れない面がある。前者は発明者に期限付きの独占権を与えるものであり、逆に後者は技術の自由な共有を認めるものであるからだ。』
『Jones氏は今回の訴訟とMicrosoftとの間の2つの関係を指摘している。この2つは、Acaciaのウェブサイトにも掲載されている。10月に Acaciaにシニアバイスプレジデントとして入社したBrad Brunell氏は、それ以前にMicrosoftで16年間勤務していた。その間、同氏は知的財産権のライセンシング担当ゼネラルマネージャーなどを務めた。また、同じく7月にバイスプレジデントとして入社したJonathan Taub氏も、それ以前にMicrosoftで同社のモバイル、組込型デバイス部門の戦略的提携担当ディレクターを務めていた。』

Red HatとNovellは、LInuxを販売している会社の中で、もっとも利益を上げていると見られ、取れそうなところからとってやろうという意図が感じられる。以前のSCOが相手に選んだIBMは資金が潤沢の上、企業としてのライセンスには厳格な防御線を張っていた。
今回は、事情がちょっと違っているというべきだろう。さて、どんな成り行きになるだろうか?

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SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。