金曜日, 12月 07, 2007

面白い記事二つ

東京新聞に面白いと思って読んだものがある。
ひとつは、ワープロ特許で特許譲渡の対価としての天野真家氏が東芝に約2億6千万円の支払いを求めて訴えを起こすというもの。もう一つは、加島祥造氏が求めすぎないことについてインタビューを受けている記事。
『天野教授は東芝総合研究所に在職中の七四―七八年、入力した仮名を前後関係から判断して漢字と仮名の交ざった文章に変換する「二層型仮名漢字変換」と、意図しない同音語が出てくるのを減らすため一度使った漢字を優先的に出すようにする「短期学習機能」を発明した。この発明によって、仮名を適切な漢字に変換できる確率が飛躍的に向上したという。』
『訴状では、同社がこの二年間に特許から得た利益は少なくとも約二十六億円と試算。』

今までも青色発光ダイオード、CDやDVDなどの光ディスク読み取り装置、半導体「フラッシュメモリー」などで、同じような訴訟が繰り返されてきた。社内規定による報奨金だけで済まそうとしている日本企業は今の時代、優秀な人材を集めるには発明に見合った利益をその当事者に与えるようにしていかないといけなくなってきているのに、いまだにこうしたことを繰り返している。霞が関と同じような体質が日本企業にもあるのかなぁ。

加島祥造氏は、一連の老子の私訳の本で、また、ここにきて「求めない」(小学館)で大いに発売部数を伸ばしているようだ。
『老子が言っているのは、社会に尽くしてゆっくり生きるのが一つ。もっと宇宙的なエナジー(力) の中で生きる自由な自分があることがもうひとつ。その二つが自分の中でうまく溶け合えばバランスよい人間になるというのが老子の世界なんです。』
『求めるのを少し減らすごとに、自分の時間が返ってくる。その時間を少しずつためていけば、そこから自分の一番したいことがわき出てくる。そういう時間と場所を作ってやれということなんです。それには安らいだ心でいることが大切だ。これも「求めない」のもうひとつのテーマですよ。』
『老子は「足るを知るは富」と言う。足るを知ればこれ以上求めないという気になって見えやら不安やらで発散したエナジーが自分の内側に向いて、生命力を育てるようになる。そうすると自分の好きなことが出てくる。』
『今の私たちは、ちょっと工夫すれば、社会に追いまくられないで自分の時間を見つけられるんです。 一日五分でも、工夫一つで持てるんだよ。その五分を十分に、二年後に二十分に延ばせば、壮年のころには自分の楽しい時間で何かできるようになるかもなあ。』

うまいことを言うなぁ。こうして加島氏のもとには著作権料がたっぷりと入ってくるわけだ。かつて、著作権料ほど割のいいものはないと聞いたことがある。座っていれば黙ってお金が入ってくるというわけだ。・・・もっとも、大きなヒットを飛ばさないといけないわけだけど、一発当てればもうこっちのものということ…。

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SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。