『年金制度の発足の経緯、その制度設計の理念、運営の方法は国家のあり方、そのものが反映されているからだ。その年金制度の信頼が、今回の年金記録不備問題で崩壊寸前だ。言い換えれば、国家制度自体に亀裂が入ってきた表れではないか。』
『これまで政府は、時効があることを含め年金法や制度を分かりやすく国民に説明してきただろうか。確かに、度重なる制度改正で年金財政のつじつまは合わせてきたが、制度はつぎはぎを余儀なくされ、複雑になるばかりだ。 一方、国民には″自己責任″を押しつけ、制度から置き去りにしてきたことは否めない。あまりに政府の対応はお粗末だったとしかいいようがない。』
『しかし、これは年金に限ったことではない。公共事業では、談合を取り締まるはずの官が、官製談合を長年続けてきた事例が相次いでいる。また、法をたてにとるのは最近の事務所費間題でも同じ。説明責任を果たさないことを政治家が平然と繰り返し、国民の政治不信を増大させている。』
『また、わが国の社会保障に影響を与えた英国のベバリッジ報告の三原則には「制度は過去のつぎはぎであってはならない」「社会保障は国と国民(個人)の協力が不可欠」と指摘されている。今こそ、この原点を思い出すことが重要だ。』
日本国民は、政治家と官僚にいいように利用されているということだ。徹底した情報公開がされず、また問題の説明責任をきちっとすることがなおざりにされてきた結果がこうなった。自民党の一党支配が長く続きすぎたというだけでは、説明できない日本人のお上へのへつらいと、任せておけば問題ないという楽観主義がこうした結果を招いたのだろう。
市民ひとりひとりが政治に目を光らせることからやり直さないと、この日本国の制度疲労を回復することはできないだろう。最後は国民ひとりひとりの問題なのだから・・・。
でも、我々は権力に弱いからなぁ~。小泉政権は、自民党をぶっ壊すといって、貧困層の生活をぶっ壊した。坊ちゃん宰相の安倍首相は、戦前回帰を思わせる自分の理想論を数を頼んだ強権政治の手法で実現させようとしている。
しかも、現在の人口構成は老人層が厚いときている。既得権益を守ろうとする輩が多いから、なかなか難しいところに来ているなぁ。小松左京さんではないが、別の意味で、日本沈没の危機が迫っているかも知れない・・・。
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