木曜日, 11月 08, 2007

児童精神科医の悩み

東京新聞の斎藤学氏の記事から、
『坂本弁護士はジャーナリストに接触されテレビ放送局「TBS」とかかわることによって自身のみならず妻子を絞殺される憂き目をみた。継母とその子どもたちを放火によって殺した奈良の少年に関する事件はジャーナリスト草薙某にそそのかされた児童精神科医が逮捕され、著書を大手出版社に販売させた印税取得者は逮捕を免れた。』
『ジャーナリストと名乗るものは出版そのものが権力の一画を担うから免罪される。われわれ単なる情報提供者たちには、ちょっと油断すれば過酷な運命が待っている。』

同じ日の藤川洋子氏の記事から、
『公正な第三者、あるいはその道の権威として、医師が頼りにされる理由はわかる。けれど、教育機関も捜査機関も医師という肩書きに安直に頼ってはならないと思う。「関係機関との対応にばかり、時間をとられて・・・」と医師に嘆かせていては、肝心の子どもたちが不幸だという気がしてならない。』

この二つの記事を読んでいて感じたことは、公権力ないし社会的権力を持っているものは余程慎重に行動しなければならないということだ。この二つの記事の中で児童精神科医だけが公権力ないしは社会的権力を持っていない。一番弱い立場のものが憂き目をみてしまう。そうしたことが積み重なれば、誰でも嫌気がさしてしまうだろう。日本で人権が尊重されていないということはこうした場面でも感じられる。人権より社会への戒めを示す方が優先されているといわざるを得ない。善意でやったことないしは、うっかり情報を盗み見られてしまったために、善意の人が罰を受けてしまうのだ。こうしたことが積み重なれば、狡猾なものだけが社会で幅をきかせるようになるだろう。いや、そうなっているからこそ、児童精神科医の悩みは深いのかも知れない。

0 件のコメント:

SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。