木曜日, 1月 17, 2008

大きな船でも沈む

ビル・トッテン氏のコラムから…、
『先月末、南極大陸沖合を航行中のクルーズ客船「MVエクスプローラー」が海上で氷山と衝突した。乗客100人、乗員54人は救命ボートに乗り移り、全員が無事救助されてクルーズ客船は南極海の底へ沈んでいったという。』
『救命ボートに移って救助を待つ間、客船が浸水し船底が上向きになって沈没するのを見守った乗客は、その後チリ軍基地で一晩を過ごしたあとそれぞれの国へ帰ることができたという。このニュースを読んだときに思ったのは、われわれが今直面しているピークオイル、地球温暖化、そして米国に端を発する爆発寸前の借金バブルのことだ。しかしこの地球全体がエクスプローラーのような運命をたどったとしたら、われわれに戻るところはない。』
『こうしている間にも減少する石油を使い続け、二酸化炭素を排出し、地球温暖化が進んでいく。国連気候変動枠組条約は、2005年の工業国40カ国による温室効果ガス排出量が過去最大を記録したと先月発表しており、また国連開発プログラムの「2007年人間開発報告書」によれば、早急に対応しなければ気候変動で大きな影響を受けるのは二酸化炭素の排出量の少ない1日2ドル以下で暮らす約26億人の貧困人口だという。
先進国においても、石油会社や自由経済原理主義者たちが温暖化と石油の関係を否定したとしても、より強くなる台風やハリケーン被害、その一方で干ばつが作物に及ぼす影響など、もはや無視し続けることはできなくなっている。米国のアトランタでは今、深刻な干ばつに見舞われている。すでに屋外での散水が禁止され、産業や商業用水の節減も検討段階にはいっている。このまま大雨が降らなければ新年には飲み水にも困る状況に陥りかねない。しかし皮肉にも、アトランタの新聞紙面は干ばつよりも金融スキャンダルの最新ニュースで占められている。
これまでにも幾度か主張してきたが、歴史をみると、どんなに強大な文明社会でも一度衰退し始めるとあっというまに崩壊に至ってきた。そして過去に文明の崩壊をもたらしたのは、資源を使いすぎることによる環境破壊、気候変動、そして敵の侵略だったことを、われわれは肝に銘じるべきである。 』

地球の気候変動もそうだが、アメリカに端を発したサブ・プライム問題による世界経済の沈下は大きな犯罪だと思う。犯人の問われない犯罪だ。資本主義で、あるいは、民主主義で人類は生き残れるのだろうか?
救命ボートに乗り換えるにしても、その救命ボートはどこにあるのだろうか?
革新的な科学技術の発展と、世界の指導層の大きな英断が早めに求められる。
あと、半世紀の間にそうしたことが起こってほしいものだ。

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SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。