水曜日, 3月 21, 2012

バンダジェフスキー氏の警告

昨年、3・11の後に首都圏で200万人の犠牲者が出るだろうと予測計算をした学者の方がいた。政府と東電は現状の情報隠しをし、昨年暮れには事故の収束宣言までした。事故当時の菅首相は東電があまりにも情報を送ってこないので、ヘリコプターで現地に行き逃げ出そうとしていた東電社員を、押しとどめた。彼はその後、浜岡原発を即時運転中止の指示を出し脱原発宣言をした。そうしたらすぐに原子力ムラの住人たちの反撃により、首相の座を引きずり降ろされた。跡を継いだどじょう内閣は官僚の描いたシナリオ通りに事を進めて、日本の未来は暗闇の中に埋没して先の見通しが全く立たなくなっている。ストレステストという茶番を演じて、経産省の思い描いたとおりの道を突っ走っている。1時テストで後は政治判断により定期点検で2基しか動いていない原発を少しでも早くテストを切り上げてゴーサインを出している。でもちょっと待ってほしい。飛行機事故でも電車事故でも調査委員会が原因を突き止めて対策を施してから、元の運行に戻るのが普通である。ところが、福島第一原発は、地震でどの部分が破損し津波で何が破壊されたのか、また、原子炉の状態はどうなっているのかさえ近づけないから何もわかっていないのだ。原子力や電力については、法律によって守られているためか、司法も全く動く気配を見せていない。一方で、津波被害を受けた陸前高田市長は専用焼却炉を現地に設置してがれき処理をしようと県に提案したところ、けんもほろろに門前払いを食わされたそうだ。環境省と県で責任のなすり合いをしていて埒があかないのだそうだ。この非常時にあきれた話だ。大手メディアもおのが身がかわいいから現地に取材に行かずに、記者クラブでの発表記事ばかりかいているから、購読者や視聴者は真実が全く見えてこない。この1年の政府やマスコミの情報隠蔽は外国メディアをあきれさせ、日本の信用は地に落ちてしまった。
さて、バンダジェフスキー氏は、市民に真実を知らせず(SPEEDIの予測図をアメリカには渡したが、国内では発表しなかったことなど・・・)、そのために却って被爆者の数を増やした事、市民を高線量の汚染地区から早く移動させなかった事(これも県と国との共謀)、などによってこれから何世代かにわたり日本人は苦しむ事になるはずであると予想する。去年聞いた話では男の場合セシウムは筋肉に分散するから大した事がないが、女の場合は子宮などに集まるので気をつけろという事だったが、そうではなく、彼のチェルノブイリでの経験によれば、心臓がやられるそうなのである。この事は、日本から何人もの医者が現地に行ってわかっているはずなのに、何の対策もとられていない事に驚いていた。日本は民主主義国ではなかったのかと驚いていたのである。 現に高校生の突然死が起こったり、成人でも突然死が起きている。これは内部被爆によるもので放射能物質の多少に関係なく起こるのだそうである。
さて、3月20日の東京新聞のメディア観望というコラムに社会部の山川剛史氏が「これからが正念場」という題で記事を書いておられる。そう、今までは多くの運に助けられてきたのである。第4号機のプールに大量に格納されている使用済み核燃料はクレーンやらコンクリートやらが落ちていて、来年までに取り出して安全な場所に移す作業に入れるかどうかがまず第一の勝負だ。日本には、こうした場合に対処する技術もないし、研究もしていない。事故発生時にさえアメリカとフランスの知恵と技術に頼ってきたのだ。ロボット大国と威張っていた国のロボットは過酷な環境の中では何の役にも立たなかった。これからはこうした事の連続だ。それ以上に差し迫った問題は既に高線量を浴びて作業場を離れなければならない技術者が多く、後に続く人材がいないという事である。
ところで、首都圏ではどれほどの被爆者がいるのか、今流通している食物で内部被爆はどれほどの人に影響するであろうか。ある学者さんの言っていた200万人という数字は現実味を帯びてきた。向こう10年間の日本の人口の減少は加速度的に下降線をたどる事が予想される。4号機に事故があれば首都圏は壊滅し日本はおしまいだ。これからも、幸運を祈るしかないが、ここにきて地震学者の言うのにはその揺れの早さが原発設計時に予測した400ガル〜600ガルを遥かに超えて、4000ガルになってきているという事だ。
日本に幸運を!!!
バンダジェフスキー氏の記者会見
  http://www.ustream.tv/recorded/21213134

0 件のコメント:

SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。