木曜日, 7月 17, 2008

「アジアで最も豊かな国」から転落した日本

BPnet : 大前研一氏の記事から、
『IMF(国際通貨基金)がまとめた調査によると、2007年のシンガポールの一人あたりのGDP(国内総生産)が日本を抜くことが明らかになった。』
『世界で見れば1994年には一人あたりGDPで日本は世界一であったが、一昨年に17位に、そしてついに昨年の実績で22位に転落してしまった。もちろん為替の影響もあるが、日本の国民所得、すなわち国民のつくる付加価値の総和がこのところほとんど増加していないのだから、この数字は実態を表しているモノと見なくてはいけない。』
『わたしが皆さんに理解してほしいと思うのは、「このシンガポールの繁栄の源は、シンガポール自身にはない」ということだ。地下資源や原油が出るわけではなし、農産物が自国で出来るわけでもない。すべて世界で最も良くて安いモノを輸入して、生活の質を上げてもコストを抑えている。名目の一人あたりGDPが日本並みということは、実質の生活実感は日本よりはるかに高いということである。繁栄はほとんどすべてを海外から呼び込んできたものである。要するに開放経済なのだ。世界中から金、人、モノに来てもらう「貸席経済」なのである。そのために邪魔になる規制を撤廃して、世界中の力を借りられるようにしている。だからこそシンガポールの今の繁栄があるのだ。』
『それは日本が、すべての問題を自分で解決しようとすることに原因がある。解決策を世界に求めるシンガポール(と中国、そして多くの途上国)、国民に求める日本。国民が反対すれば、今度は子孫に求める。少子化で子孫に負担能力があるのかどうか検証もしないで30年(いや道路公団の借金などは50年)先送りしてしまうのである。』
『政治家ともいろいろ話をしているのだが、経済のグローバル化に伴って世界の国家がどうアプローチを変えてきているかを勉強しようという謙虚さを感じない。シンガポールはもちろん、アイスランド、アイルランド、デンマーク、フィンランドなどが、なぜ最近活躍しているのか。97年の中国返還以降、一時落ち込んだ経済を反転させた香港、その後に続くマカオがなぜ今、未曽有の好景気に沸いているのかなどを勉強すれば、日本に足りないものは何なのか、日本はいかに世界経済を取り込んで繁栄の軌道に戻ることができるのか、多くのヒントが得られる。日本の発展のために、そういう問題を絶えず考えるのが官僚であり政治家ではないか。』

やはり日本の政治家や官僚は勉強不足なんだなぁ。
負の付けをすべて子孫に先延ばしして負わせている現状になにも罪悪感を感じないのだろうか?いつから、日本人はこんなに無責任体質になってしまったのだろう?

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SHISHAMOとジャズのリズム

SHISHAMOの武道館でのライブを記録した,ブルーレイディスクを聞いている。SHISHAMOの曲の詞はメロディーに乗せるのがジャズのリズムになっている気がしてしょうがない。そう,これらの詞はジャズのインプロビゼーションそのものだ。